70年代後半にNYで生まれたヒップホップ。
ダンスの「ヒップホップ」を語る前に、カルチャーとしての「ヒップホップ」を知らなければいけないね。「ヒップホップ」とはそもそも、70年代後半にアメリカはニューヨークで生まれたブラックカルチャーのことで、 4つのエレメンツ「ラップ」「DJ」「グラフィティ」「ダンス」から成り立っているんだ。だけど、ここでのダンスは「ヒップホップダンス」ではなく、「ブレイクダンス」のことを指しているので注意してほしい。
ヒップホップに合わせて踊るダンス = ヒップホップダンス。
では、今言われているダンス、「ヒップホップダンス」はどうやって生まれたのかというと、前述のブレイクダンスはもちろん、それまでにあったソウルダンス、ポップなど、さまざまなダンスの影響を受けて生まれたと言ってもいいかもしれない。それに、誕生後もレゲエ、ジャズ、R&Bなどさまざまなダンスの要素を取り入れたスタイルが生まれ、進化を続けている。2005年、映画でもブレイクした、感情を爆発させるようなスタイル「クランプ」も記憶に新しいところだね。
このように「ヒップホップ」にはさまざまなスタイルがあり、現在では「ヒップホップに合わせて踊るダンス=ヒップホップダンス」ととらえられているようだ。また、ヒップホップは時代によってもスタイルは分類されており、70年代~80年代前半は「オールドスクール」、80年代後半~90年代前半は「ミドルスクール」、90年代後半~現在は「ニュースクール」と呼ばれるているんだ。
アップ、ダウンの音の取り方が基本。
最後にダンスの動きを解説すると、ヒップホップは、アップ(上で音を取る)、ダウン(下で音を取る)の2種類の音の取り方が基本になっているのが大きな特徴。あたかも走っているようにみせる「ランニングマン」、足をつま先とカカトを支点に開いたり閉じたりする「クラブステップ」などが代表的なステップだね。